バルチック海運指数 2016 1 31

 私は、2015年12月26日に「CRB指数」のことを書きましたが、
実は、「バルチック海運指数」も低迷を続けています。
ここ半年近く下降しています。
 世界経済は、海運によって成り立っていると言えますので、
このような指数が低迷しているということは、
「世界経済も低迷している」と言えるでしょう。
 さらに、この指数を長期で見れば、
実は、2011年ごろから低迷を続けているのです。
そういうわけで、世界経済も、2011年ごろから低迷を続けているはずです。
 にもかかわらず、ダウ平均株価は、
2009年から、ひたすら右肩上がりの上昇を続けました。
日経平均株価も、2013年から右肩上がりの上昇となっています。
 これは、世界の中央銀行が、
景気回復のために金融緩和を行ったにもかかわらず、
結局、事業のための資金供給とならず、
金融緩和マネーが株式市場に直行してしまったと言えるでしょう。
 株価が上昇する時は景気がよいはずですから、
CRB指数もバルチック海運指数も上昇するはずです。
 にもかかわらず、この二つの指数は、低迷しています。
つまり、今回の株高は、中央銀行によって作られた株高かもしれません。
 ここから、経済格差の問題が出てくるのかもしれません。
株式を保有しているのは富裕層であり、庶民はあまり保有していないでしょう。
 そうすると、「不景気だが株高」という経済は、
富裕層だけ恩恵を受ける経済になります。
 おそらく、「ウォール街を占拠せよ。我々は残りの99%だ」という運動も、
このような経済環境があってこそ起こった運動でしょう。

CRB 2015 12 26
 CRB指数とは、
株式市場における日経平均株価のように、
商品相場の値動きを表す指数です。
 この指数は、エネルギーや貴金属、
農産物などを幅広く網羅して、
特に製品原料として使われる商品を多く含むことから、
物価上昇率の先行指標として注目されます。
 経済評論家の亀井幸一郎氏は、
「キュリオマガジン2016年1月号」で、
こう指摘しています。
 2015年11月後半に入って、
CRB指数が急激に下げ足を速め、
景気減速とデフレ環境入りを示していると指摘しています。
 そして、平均株価とCRB指数の「かい離」が、
ここまで大きくなったのは初めてであると指摘します。
 つまり、株価が買われすぎているのか、
商品相場が売られすぎているのか、
いずれ回答が出るだろうと書いています。
(引用、以上)
 CRB指数だけを見れば、
世界経済は、需要不足を示し、
デフレ入りを示唆していると言えるでしょう。
 一方、ダウ平均株価は、
「世界同時好景気」と言われた2007年を上回っています。

































































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